リレーとは?仕組み・a接点とb接点の違いを初心者向けに解説【制御・PLC】

電気制御を勉強していると、「リレー」という言葉をよく目にします。

リレーは、電気信号によって別の電気回路を開閉するために使用される機器です。

工場の設備や制御盤、自動運転装置など、さまざまな場所で利用されています。

また、リレーを理解するうえで欠かせないのが「a接点」と「b接点」です。

この2つの接点の違いを理解すると、シーケンス制御やラダー図の学習にもつながります。

この記事では、リレーの基本的な仕組みから、a接点・b接点の違い、実際の制御回路での使い方まで、初心者向けに分かりやすく解説します。

リレーとは?

リレー(Relay)とは、電気信号などを利用して、別の電気回路を開閉するための機器です。

日本語では「継電器」とも呼ばれます。

リレーにはさまざまな種類がありますが、電気制御でよく使われるのが電磁リレーです。

電磁リレーは、コイルに電流を流して電磁石を働かせ、その力で接点を開閉します。

例えば、押しボタンスイッチでリレーのコイルを励磁し、別の回路に接続されたランプを点灯させることができます。

このように、操作する回路と動作させる回路を分けて制御できることが、リレーの大きな特徴です。

電磁リレーの仕組み

電磁リレーは、主に次のような部分で構成されています。

・コイル
・鉄心
・可動鉄片
・接点
・ばね

基本的な動作の流れは次のとおりです。

① コイルに電圧を加える
② コイルに電流が流れ、磁力が発生する
③ 磁力によって可動鉄片が引き寄せられる
④ 接点が切り替わる
⑤ コイルへの通電を止めると、ばねなどの力で元の状態に戻る

このように、電気エネルギーを利用して機械的に接点を動かすのが電磁リレーの仕組みです。

なお、一般的な電磁リレーでは、コイル側の回路と接点側の回路は電気的に絶縁されています。

そのため、異なる電圧の回路を制御する用途にも使用されます。ただし、実際に使用できる電圧や電流は製品の定格に従う必要があります。

a接点とは?

a接点とは、リレーが動作していない通常状態では開いており、リレーが動作すると閉じる接点です。

英語では「Normally Open(NO)」と呼ばれます。

つまり、

通常状態 → OFF(開)
リレー動作時 → ON(閉)

となります。

例えば、リレーのa接点をランプの回路に接続した場合、リレーが動作すると接点が閉じてランプに電流が流れます。

a接点は、リレーの動作に合わせて機器をONにしたい場合などに使用されます。

ここでいう「通常状態」とは、一般的な電磁リレーではコイルに通電していない状態のことです。

b接点とは?

b接点とは、リレーが動作していない通常状態では閉じており、リレーが動作すると開く接点です。

英語では「Normally Closed(NC)」と呼ばれます。

つまり、

通常状態 → ON(閉)
リレー動作時 → OFF(開)

となります。

例えば、リレーのb接点をランプの回路に接続した場合、リレーが動作していないときは接点が閉じているため、ランプに電流が流れます。

そして、リレーが動作すると接点が開き、ランプが消灯します。

b接点は、リレーの動作に合わせて回路を遮断したい場合などに使用されます。

a接点とb接点の違いを比較

a接点とb接点の違いを整理してみましょう。

【a接点】

・通常状態では開いている
・リレーが動作すると閉じる
・英語表記はNO(Normally Open)

【b接点】

・通常状態では閉じている
・リレーが動作すると開く
・英語表記はNC(Normally Closed)

この2つは動作が反対です。

覚え方としては、

a接点 → 動作するとつながる
b接点 → 動作すると切れる

と考えると分かりやすいでしょう。

ただし、a接点・b接点の状態は、あくまで接点が開いているか閉じているかを表しています。

接続された機器が実際にONになるかOFFになるかは、回路の構成によって異なります。

c接点とは?a接点とb接点を切り替える接点

リレーには、a接点とb接点のほかに「c接点」と呼ばれるものもあります。

c接点は、共通端子(COM)と、a接点側・b接点側の接続先を切り替える構造の接点です。

一般的な切替接点では、

通常状態 → COMとNC側が接続
リレー動作時 → COMとNO側が接続

となります。

つまり、リレーの動作によって、共通端子の接続先が切り替わります。

c接点は、2つの回路を切り替えたい場合などに利用されます。

なお、切替時の接点動作や端子番号は製品によって異なるため、実際の配線ではメーカーの仕様書や接続図を確認する必要があります。

リレーを使うメリット

リレーを使用するメリットには、次のようなものがあります。

【① 別の回路を制御できる】

操作側の回路から、接点側の回路を開閉できます。

【② 回路を電気的に分離できる】

一般的な電磁リレーでは、コイル側と接点側が絶縁されているため、異なる電源系統の回路を制御できます。

【③ 複数の接点を利用できる】

複数の接点を備えたリレーでは、1つのコイルの動作によって複数の回路を開閉できます。

【④ 制御回路を構成しやすい】

a接点やb接点を組み合わせることで、自己保持回路やインターロック回路などを構成できます。

このような特徴から、リレーは電気制御の基本的な機器として幅広く利用されています。

リレーとマグネットスイッチの違い

電気制御では、リレーと似た機器として「マグネットスイッチ」が登場します。

どちらも電磁力を利用して接点を開閉する機器ですが、主な用途が異なります。

一般的な制御用リレーは、制御信号の切り替えや補助回路の開閉などに使用されます。

一方、マグネットスイッチは、一般に電磁接触器と過負荷継電器などを組み合わせたもので、モーターなどの負荷の開閉や過負荷保護に使用されます。

なお、電磁接触器単体をマグネットコンタクタと呼びます。

リレーと電磁接触器は似た動作原理を持ちますが、開閉する負荷や接点の定格などが異なります。

そのため、使用目的に応じて適切な機器を選ぶ必要があります。

リレーとPLCの関係

リレーを理解すると、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)の学習にもつながります。

従来のリレーシーケンス制御では、リレーやタイマーなどを配線して制御回路を構成します。

一方、PLCでは、入力信号を取り込み、プログラムに従って出力を制御します。

PLCのラダー図では、a接点やb接点に似た図記号を使用して論理条件を表現します。

ただし、ラダー図に表示される接点は、必ずしも実際の機械的な接点を意味するわけではありません。

PLC内部のビット情報や入力状態を条件として使用する場合もあります。

そのため、リレーの接点の仕組みを理解したうえで、ラダー図の接点は論理条件を表すものだと区別して覚えることが大切です。

リレーを使うときの注意点

リレーを使用するときは、コイルの定格電圧と接点の定格を確認することが重要です。

例えば、コイルの定格電圧がDC24Vのリレーに、仕様に合わない電圧を加えると、正常に動作しなかったり故障したりするおそれがあります。

また、接点には開閉できる電圧や電流の範囲があり、負荷の種類によっても使用条件が異なります。

特にモーターやソレノイドなどの誘導性負荷では、開閉時の電圧サージや接点の摩耗などにも注意が必要です。

さらに、リレーには機械的な寿命や電気的な寿命があります。

実際の制御回路では、メーカーの仕様書を確認し、負荷に適したリレーを選定することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. リレーとスイッチは同じもの?

どちらも回路を開閉するために使用されますが、操作方法が異なります。

一般的な手動スイッチは人が操作しますが、電磁リレーはコイルへの通電によって接点を切り替えます。

そのため、離れた場所から電気信号によって回路を制御できます。

Q. a接点とb接点は同時に使える?

はい。a接点とb接点の両方を備えたリレーであれば、それぞれの接点を利用できます。

ただし、使用できる接点の数や端子構成は製品によって異なります。

実際の配線では、リレーの接点構成と端子番号を確認しましょう。

Q. リレーとPLCはどちらを使えばいい?

用途や制御内容によって異なります。

比較的単純な制御ではリレーを組み合わせた回路が適している場合があります。

一方、複雑な制御や動作変更が多い設備では、PLCが適している場合があります。

また、PLCとリレーを組み合わせて使用することも一般的です。

まとめ

今回は、リレーの仕組みとa接点・b接点の違いについて解説しました。

ポイントをまとめると、

・リレーは電気信号などによって回路を開閉する機器
・電磁リレーはコイルの磁力によって接点を動かす
・a接点は通常開いており、動作すると閉じる
・b接点は通常閉じており、動作すると開く
・c接点は共通端子の接続先を切り替える
・リレーは自己保持回路やインターロック回路にも利用される
・PLCのラダー図でも接点の考え方が重要になる

リレーは、電気制御を学ぶうえで欠かせない基本的な機器です。

まずはコイルと接点の関係、そしてa接点・b接点の違いを理解しておきましょう。

これらを理解できれば、次のステップとなる自己保持回路やラダー図の学習にもスムーズに進めます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました