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ELECLISH NOTE / EXAM PRACTICE
公式を選ぶ。単位をそろえる。
途中式を書いて、答えにつなげる。
第二種電気工事士の計算問題で、「どの公式を使うのか分からない」「WとkWで間違える」と困っていませんか。
最初は、オームの法則・合成抵抗・電力・電力量・単位換算を基本問題で練習しましょう。この記事では、公式の使い方をオリジナル例題と途中式で解説します。
この記事は、計算の入口となる基礎編です。
第二種の計算分野すべてを網羅するものではありません。以下の回路例は、配線の抵抗を無視し、抵抗値を一定として扱います。交流の例では純抵抗負荷を想定し、電圧・電流は実効値です。
計算問題は、最初に「何を求めるか」を確認する
問題文の数字をすぐに掛けたり割ったりせず、求める量と与えられた条件を整理しましょう。
- 求める量:電流・抵抗・電力など、何を答えるか
- 与えられた値:電圧や抵抗値、使用時間など
- 使う公式:条件と求める量に合う式
- 単位:A・V・Ω・W・kWhなど
- 確認:単位と答えの大きさが適切か
この順番を固定すると、式の選び間違いや単位換算のミスを見つけやすくなります。
最初に覚えたい公式一覧
| 求めるもの | 公式 | 使う条件・注意 |
|---|---|---|
| 電流 | I=V÷R | 抵抗回路の電圧と抵抗から求める |
| 電圧 | V=I×R | その抵抗に流れる電流を使う |
| 抵抗 | R=V÷I | 同じ抵抗の電圧と電流を使う |
| 直列の合成抵抗 | R=R₁+R₂ | 抵抗を足す |
| 2つの並列抵抗 | R=R₁×R₂÷(R₁+R₂) | 2つの抵抗が並列の場合 |
| 電力 | P=V×I | 直流、または交流の純抵抗負荷 |
| 抵抗で消費する電力 | P=I²R=V²÷R | その抵抗の電流・電圧を使う |
| 電力量 | 電力量=電力×時間 | 電力が一定の場合。単位をそろえる |
Vは電圧、Iは電流、Rは抵抗、Pは電力を表します。記号だけでなく、何の量かを言葉でも確認してください。
例題①|オームの法則で電流を求める
問題|100Vを20Ωの抵抗に加える
20Ωの抵抗に100Vの電圧を加えたとき、流れる電流は何Aでしょうか。
=5A
答え:5A
求めるのは電流なので、電圧を抵抗で割ります。100×20ではありません。
同じ電圧なら、抵抗が大きいほど電流は小さくなります。この関係も、計算結果を確認する手がかりになります。
用語の意味から復習したい方は、電流・電圧・抵抗とオームの法則を確認してください。
例題②|直列回路は、抵抗を足してから計算する
抵抗が分岐せず順につながっている場合は直列です。各抵抗に流れる電流は同じで、合成抵抗は足し算で求めます。
問題|10Ωと15Ωを直列につなぐ
10Ωと15Ωの抵抗を直列に接続し、全体に100Vを加えました。回路に流れる電流を求めてください。
手順1:合成抵抗を求める
=25Ω
手順2:全体の電圧を合成抵抗で割る
=4A
答え:4A
確認すると、10Ωには4×10=40V、15Ωには4×15=60Vがかかります。合計は100Vです。
全体の100Vが、それぞれの抵抗にかかるわけではありません。
直列では電圧が分かれます。各抵抗の電流を100÷10、100÷15と計算するのは誤りです。
例題③|並列回路は「積÷和」で合成抵抗を求める
同じ2点の間に抵抗を枝分かれさせてつないだ回路が並列です。各抵抗にかかる電圧は等しくなります。
問題|30Ωと60Ωを並列につなぐ
30Ωと60Ωの抵抗を並列に接続し、120Vを加えました。合成抵抗と全体の電流を求めてください。
手順1:2つの並列抵抗を合成する
=1,800÷90
=20Ω
手順2:全体の電流を求める
=6A
答え:合成抵抗20Ω、全体の電流6A
枝ごとに計算しても、30Ωの枝は120÷30=4A、60Ωの枝は120÷60=2Aです。合計すると6Aになります。
正の抵抗を並列につなぐと、合成抵抗は最も小さい抵抗よりも小さくなります。今回は20Ωなので、30Ωより小さくなっていることを確認できます。
「積÷和」は2つの抵抗に使う式です。3つ以上の場合は、逆数の和や、2つずつ合成する方法で計算します。
回路の見分け方は、直列・並列の違いと計算方法で詳しく解説しています。
例題④|電力は、与えられた値から公式を選ぶ
直流や交流の純抵抗負荷では、電力をP=VIで求められます。オームの法則を組み合わせると、P=I²R、P=V²÷Rも使えます。
問題|100Vで、5A流れる電熱器
純抵抗負荷として扱う電熱器に100Vを加えると、5Aの電流が流れました。消費電力を求めてください。
=100×5
=500W
答え:500W
この電熱器の抵抗はR=100÷5=20Ωです。P=I²Rなら5²×20=500W、P=V²÷Rなら100²÷20=500Wとなり、同じ答えになります。
P=VIを、交流のすべての負荷にそのまま使わないこと。
力率が1でない単相交流負荷の有効電力はP=VIcosφです。また、I²Rで使う電流は、その抵抗を流れる電流です。回路全体の値と、部品単体の値を混同しないようにしましょう。
例題⑤|電力量は「電力×時間」で求める
電力は、そのときに電気エネルギーを使う速さを表します。電力量は、ある時間に使った電気エネルギーの量です。
問題|600Wの機器を30分使う
消費電力が一定の600Wの機器を30分使用しました。電力量は何kWhでしょうか。
手順1:単位をそろえる
30分=0.5h
手順2:電力と時間を掛ける
=0.3kWh
答え:0.3kWh
Wのまま計算すると、600×0.5=300Whです。300Wh÷1,000=0.3kWhとなります。
実際に消費電力が変化する機器では、定格値を時間に掛けた値と実際の電力量が一致するとは限りません。例題では「一定」として計算しています。
単位換算で間違えやすいポイント
| 関係 | 換算例 |
|---|---|
| 1kW=1,000W | 1,500W=1.5kW |
| 1A=1,000mA | 250mA=0.25A |
| 1kΩ=1,000Ω | 2kΩ=2,000Ω |
| 1h=60分 | 15分=15÷60=0.25h |
| 1kWh=1,000Wh | 750Wh=0.75kWh |
特に、30分を0.3時間にしないように注意しましょう。分から時間への換算は60で割ります。
また、WとWhは別の量です。「500W=0.5kWh」のように、時間の条件なしで置き換えることはできません。
確認問題|途中式を書いて解いてみよう
以下もオリジナルの練習問題です。抵抗値は一定、配線の抵抗は無視します。交流では純抵抗負荷として考えてください。
- 40Ωの抵抗に200Vを加えたときの電流は?
- 5Ωと15Ωを直列にし、100Vを加えたときの電流は?
- 20Ωと20Ωを並列にしたときの合成抵抗は?
- 10Ωの抵抗に3A流れるときの消費電力は?
- 1,200Wの機器を15分使ったときの電力量は何kWh?
答えと途中式
- 5A
I=200÷40=5A - 5A
R=5+15=20Ω
I=100÷20=5A - 10Ω
R=(20×20)÷(20+20)=10Ω - 90W
P=3²×10=9×10=90W - 0.3kWh
1,200W=1.2kW、15分=0.25h
電力量=1.2×0.25=0.3kWh
計算問題の復習は「間違えた原因」を残す
答え合わせをしたら、誤りの原因を短くメモしましょう。「公式を選べなかった」「並列を足した」「分を時間に直していなかった」など、原因を具体的にすると復習する内容が決まります。
同じ問題に正解できたら、数値や求める量が違う問題にも取り組んでください。解き方を理解できていれば、数字が変わっても対応しやすくなります。
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まとめ
- オームの法則:求める量に合わせてV=IRを変形する。
- 直列:抵抗を足す。電流は共通、電圧は分かれる。
- 並列:2抵抗なら積÷和。各枝の電圧は共通。
- 電力:条件に合う公式と、その部品の電圧・電流を使う。
- 電力量:電力×時間。W・kWと分・時間の換算を確認する。
公式を見て分かったつもりにならず、途中式と単位を書いて解いてみましょう。基本問題を自分で解けるようになったら、交流回路や配線設計などの問題へ学習を広げていきましょう。
本記事の例題・確認問題はオリジナルです。出題範囲と試験の最新案内は、電気技術者試験センターの学科試験のポイントをご確認ください。

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