電気工事や制御の仕事をしていると、「配線を確認してください」「電源を切ってください」「センサーが反応しません」といった言葉を使う場面があります。
では、こうした言葉を英語で伝えるとしたら、どんな表現になるのでしょうか?
電気・制御の英語というと専門用語が難しそうに感じますが、実際には基本的な英単語と短い英文を組み合わせた表現もたくさんあります。
この記事では、電気工事・制御盤・PLC・設備保全などに関係する英語フレーズを、6つの場面に分けて合計30個紹介します。
英語初心者でも理解しやすいように、日本語訳だけでなく、どんな場面で使うのかも解説していきます。
この記事は現場で使われる英語表現を学ぶための教材です。機器の操作や測定を指示するものではありません。実作業では、設備ごとの安全手順、停電・施錠などの必要な措置、資格・教育、作業許可や責任者の指示を必ず優先してください。
電気・制御の現場で使う英語の基本
まず覚えておきたいのは、電気に関係する基本的な英単語です。
| 英単語 | 日本語 |
|---|---|
| voltage | 電圧 |
| current | 電流 |
| resistance | 抵抗 |
| wiring | 配線 |
| cable | ケーブル |
| terminal | 端子 |
| control panel | 制御盤 |
| sensor | センサー |
| motor | モーター |
| multimeter | テスター・マルチメーター |
英語の文章を覚えるときは、check(確認する)・connect(接続する)・measure(測定する)・replace(交換する)などの動詞もセットで覚えると便利です。
電気分野の基本単語については、電気工事で使える英単語・英語表現20選でも紹介しています。
電気・制御の英語フレーズを画像で確認
今回紹介する代表的なフレーズを、イラスト付きの一覧にまとめました。

このあと、6つの場面ごとに意味と使い方を確認していきましょう。
① 配線・作業指示で使う英語フレーズ5選
配線作業や図面確認などに関係する、基本的な英語表現です。
Connect this cable.
このケーブルを接続してください。
connectは「接続する」という意味。cableの代わりにwire(電線)なども使えます。
Tighten the screw.
ネジを締めてください。
tightenは「締める」。loosenは「緩める」です。実作業の締付条件は機器の指定に従います。
Check the wiring.
配線を確認してください。
wiringは「配線」。図面と実際の配線を照合する場面などで使える言い方です。
Follow the wiring diagram.
配線図に従ってください。
followは「従う」、wiring diagramは「配線図」。作業に必要な図面を示す表現です。
Use the correct cable.
適切なケーブルを使用してください。
correctは「正しい・適切な」。ケーブルの種類や仕様を確認するときにも使います。
connect=接続する、tighten=締める、wiring=配線、diagram=図、correct=適切な
② 機器操作・制御で使う英語フレーズ5選
制御盤や設備の運転状態、操作方法に関する英語です。操作そのものは、必ず権限と安全手順を確認して行います。
Turn on the power.
電源を入れてください。
turn onは「入れる」。電源投入の準備が完了した後の操作を表す英語です。
Turn off the power.
電源を切ってください。
turn offは「切る」。ただし、電源を切ることだけで安全な隔離や無電圧確認が完了するわけではありません。
Press this button.
このボタンを押してください。
pressは「押す」。操作ボタンを指すときの表現です。
Open this panel.
この盤の扉を開けてください。
openは「開ける」。盤内の危険な充電部への接近を伴う場合もあるため、英語の意味と実際の開放許可は別に確認します。
Reset the system.
システムをリセットしてください。
resetは「元の状態に戻す・リセットする」。原因調査や復旧条件の確認が必要な場合は、安易に実行しないことが大切です。
電気制御では、単語だけでなく、設備が現在どのような状態なのかを正確に伝えることも重要です。
例えば、The motor is running.(モーターが運転中です)やThe system is stopped.(システムは停止しています)のような表現も使えます。
③ 測定・確認で使う英語フレーズ5選
電圧・電流・抵抗などの測定や、数値の報告に使う表現です。
Measure the voltage.
電圧を測定してください。
measureは「測定する」、voltageは「電圧」です。
Check the current.
電流を確認してください。
currentは電気分野で「電流」を意味します。測定方法は対象設備と測定器の仕様によって異なります。
Use a multimeter.
マルチメーターを使用してください。
multimeterは電圧や抵抗などを測る計測器です。使用時は定格・測定カテゴリ・状態・安全手順を確認します。
Check the resistance.
抵抗を確認してください。
resistanceは「抵抗・抵抗値」。抵抗測定は一般に対象回路を適切に停電・隔離した状態で行います。
The voltage is 200 volts.
電圧は200ボルトです。
数値を報告するときの表現です。voltsは電圧の単位「ボルト」を表します。
測定に関係する単位も覚えよう
| 記号 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| V | volt | 電圧の単位 |
| A | ampere / amp | 電流の単位 |
| Ω | ohm | 抵抗の単位 |
| Hz | hertz | 周波数の単位 |
| W | watt | 電力の単位 |
単位の意味まで理解しておくと、海外製機器の仕様書や測定結果を確認するときにも役立ちます。
④ 点検・メンテナンスで使う英語フレーズ5選
設備保全や制御盤の点検・整備について説明するときの表現です。
Inspect this equipment.
この設備を点検してください。
inspectは「点検する・検査する」。equipmentは設備や機器を表す語で、通常は不可算名詞として扱います。
Check for loose connections.
接続部に緩みがないか確認してください。
looseは「緩んだ」。check for ~ は「~がないか確認する」という意味で使えます。
Clean the control panel.
制御盤を清掃してください。
cleanは「清掃する」。対象の盤に適した清掃方法と作業条件を確認する必要があります。
Replace this part.
この部品を交換してください。
replaceは「交換する」。partは部品を表す一般的な単語です。
Lubricate this area.
この部分に潤滑剤を塗布してください。
lubricateは「潤滑する」。機器メーカーが指定した箇所と方法に限って行う作業を表します。
checkは広く「確認する」、inspectは状態や不具合などを詳しく「点検・検査する」というニュアンスで使われます。
例えば、Check the wiring. は「配線を確認する」、Inspect the equipment. は「設備を点検する」です。
⑤ トラブル対応で使う英語フレーズ5選
機器の不具合や異常を報告し、対応方針を相談するときの表現です。
There’s a problem.
問題があります。
何らかの問題が発生していることを、簡単に伝える表現です。
It’s not working.
正常に動いていません。
機器が期待どおりに動いていないことを伝えます。完全に停止しているとは限りません。
I’ll check the cause.
原因を確認します。
causeは「原因」。これから原因を調査することを伝える表現です。
Let’s review the error log.
エラーログを確認しましょう。
reviewは「見直す・確認する」、error logは「エラー履歴・ログ」。PLCや設備の異常確認でも役立つ表現です。
We’ll need to repair it.
修理する必要があります。
repairは「修理する」。部品交換や調整が必要な状況を説明するときに使えます。
センサーやPLCの不具合を伝える例文
The sensor isn’t detecting the object.
センサーが対象物を検出していません。
detectは「検出する」。センサーが対象物を検出していない場合の具体的な表現です。
The PLC is showing an error.
PLCにエラーが表示されています。
show an errorで「エラーを表示する」。異常内容を報告する際に使える表現です。
トラブル対応では、「何が動いていないのか」「どんなエラーが出ているのか」を具体的に伝えることが大切です。
⑥ 安全確認・注意で使う英語フレーズ5選
安全に関する英語は、短くても正確に理解することが大切です。
Be careful.
注意してください。
一般的な注意喚起に使う表現です。具体的な危険がある場合は内容も伝えます。
This is dangerous.
これは危険です。
dangerousは「危険な」。危険な状態や状況を知らせるときに使います。
Wear a helmet.
ヘルメットを着用してください。
wearは「身につける・着用する」。保護具の着用について説明する表現です。
Follow the safety rules.
安全規則に従ってください。
safety rulesは「安全規則」。作業ルールの順守を伝えます。
Make sure it’s safe.
安全であることを確認してください。
make sureは「確実に確認する」。何をどのように確認するかは、具体的な安全手順とセットで伝える必要があります。
例えば「Turn off the power.」は「電源を切ってください」という意味ですが、実際の電気作業では、必要な電源隔離・再投入防止・無電圧確認などを適切に実施する必要があります。
英語で作業指示を受けても、不明点は必ず確認し、決められた手順や責任者の指示に従ってください。
現場でよく使う返答の英語フレーズ
相手から指示や説明を受けたときは、理解したことや対応することを伝える必要があります。
| 英文 | 日本語訳 |
|---|---|
| Understood. | わかりました。 |
| Yes, I will. | はい、そうします。 |
| I’ll do it now. | 今から対応します。 |
| No problem. | 問題ありません。 |
| I see. | なるほど。わかりました。 |
| Could you repeat that? | もう一度言っていただけますか? |
| Could you explain that? | それを説明していただけますか? |
特に、わからないことをそのままにせず聞き返す表現は重要です。
依頼や確認など、仕事でよく使う基本表現は、仕事で使える英語フレーズ30選でも解説しています。
電気・制御の現場を想定した英会話例
ここでは、機械の状態を確認する場面を想定した短い英会話を紹介します。
Could you check this machine?
この機械の状態を確認していただけますか?
Sure. What’s the problem?
もちろんです。どんな問題がありますか?
The sensor isn’t detecting the object.
センサーが対象物を検出していません。
I see. Let’s review the error log first.
わかりました。まずエラーログを確認しましょう。
Thank you for your help.
対応ありがとうございます。
このように、簡単な英文を組み合わせるだけでも、設備の状態や確認する内容を伝えられます。
特に、不具合の報告では「何が」「どのような状態なのか」を具体的に説明すると、相手に伝わりやすくなります。
電気・制御の英語を効率よく覚える3つのコツ
① 動詞と電気用語をセットで覚える
例えば「check the wiring」「measure the voltage」「replace the sensor」のように、動詞+電気用語をセットで覚えると、実際の文章に使いやすくなります。
② 自分の仕事に合わせて単語を置き換える
「Check the wiring.」を覚えたら、目的語を変える練習をしてみましょう。
センサーを確認してください。
モーターを確認してください。
制御盤を確認してください。
基本の文を覚えておけば、機器名を入れ替えるだけでさまざまな英文を作れます。
③ 作業の状況を短い英文で表す
例えば「The motor is running.(モーターが運転中です)」「The sensor is not working.(センサーが正常に動いていません)」のように、身近な設備の状態を英文にしてみましょう。
文章の仕組みを復習したい方は、英語の5文型とは?SV・SVC・SVO・SVOO・SVOCの違いも参考にしてみてください。
練習問題|現場で使う英語を覚えよう
最後に、今回学んだ内容を確認してみましょう。
- 配線を確認してください。
- 電源を切ってください。
- 電圧を測定してください。
- この設備を点検してください。
- 問題があります。
- 原因を確認します。
- 安全規則に従ってください。
- もう一度言っていただけますか?
答えと解説を見る
1. Check the wiring.
2. Turn off the power.
3. Measure the voltage.
4. Inspect this equipment.
5. There’s a problem.
6. I’ll check the cause.
7. Follow the safety rules.
8. Could you repeat that?
意味を確認したら、英文を声に出して練習してみましょう。実際の電気作業では、英語の指示だけで判断せず、適切な安全手順を守る必要があります。
まとめ
今回は、電気・制御の現場で使える英語フレーズ30選を、6つの場面に分けて紹介しました。
- 配線・作業指示:connect・tighten・checkなどを覚える。
- 機器操作・制御:turn on・turn off・resetなどの意味を理解する。
- 測定・確認:voltage・current・resistanceなどの基本用語を覚える。
- 点検・メンテナンス:inspect・replace・cleanなどを使い分ける。
- トラブル対応:不具合の状態と調査内容を具体的に伝える。
- 安全確認:注意や安全規則に関する表現を正確に理解する。
電気・制御の仕事で使う英語も、基本は短い英文の組み合わせです。
最初から難しい技術英語をすべて覚える必要はありません。まずは自分の仕事に関係する単語や表現から少しずつ身につけていきましょう。
英文法の基礎と電気の知識を結びつけながら、現場でも理解できる英語を増やしていきたいですね。


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