第二種電気工事士の接地工事|A種・B種・C種・D種の違いと覚え方【資格・工具】

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ELECLISH NOTE / 学科試験対策

「どこに施す接地か」から、
A・B・C・D種を整理する。

第二種電気工事士の学科では、接地工事の種類や接地抵抗値、省略できる条件を学びます。

数字だけを覚えると、「300V」と「150V」、「500Ωへの緩和」と「接地の省略」が混ざりやすくなります。

この記事では、対象を選ぶ→抵抗値を確認する→緩和・省略条件を読むという順序で整理します。

この記事は学科学習用の基礎解説です。

主に、機械器具の金属製外箱等への接地と、変圧器の低圧側の接地を扱います。電線管・特殊設備などの個別規定や、実施工に必要な条件のすべてを網羅するものではありません。

学習では受験年度の資料を確認し、実際の接地の要否をこの記事だけで判断しないでください。

接地工事の種類を、対象と抵抗値で比較する

まずは、代表的な対象と基本の抵抗値を確認しましょう。

種類 代表的な対象 接地抵抗値の基本
A種 高圧・特別高圧の機械器具の金属製外箱等 10Ω以下
B種 高圧・特別高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側中性点など 原則150/Ig Ω以下
C種 使用電圧が300Vを超える低圧の機械器具の金属製外箱等 10Ω以下
D種 使用電圧が300V以下の低圧の機械器具の金属製外箱等 100Ω以下

Igは、変圧器の高圧側または特別高圧側電路の1線地絡電流のアンペア数です。B種には条件による別の上限があり、C・D種にも後述する抵抗値の緩和があります。

この表の「対象」は代表例です。接地する物が金属管などの場合は、その工事方法の規定も確認します。

A種とB種|外箱への接地と、電路への接地を分ける

A種は、高圧・特別高圧機器の外箱等と結び付ける

A種の代表例は、高圧・特別高圧の機械器具の金属製外箱や金属製の台への接地です。基本の接地抵抗値は10Ω以下です。

まずは「高圧機器の外箱」と「A種」を対応させましょう。

B種は、変圧器の低圧側中性点などに施す

B種は、高圧または特別高圧と低圧を結合する変圧器で、混触による低圧側の電位上昇を抑えるために設ける接地です。

代表的な接地点は低圧側の中性点です。中性点に施すことが難しい場合などには、低圧側の1端子に施す規定もあります。

同じ変圧器でも、「金属製外箱」と「低圧側中性点」は別の部分です。変圧器という名前だけでA種かB種かを決めないようにしましょう。

B種の抵抗値は、固定の150Ωではない

基本の上限は150/Ig Ωです。150という数字を、そのまま抵抗値として覚えないでください。

例えばIgが10Aなら、基本の計算は150÷10=15Ω以下となります。

高圧または35,000V以下の特別高圧と低圧を結合する変圧器では、混触によって低圧電路の対地電圧が150Vを超えたときに、高圧側などを自動遮断する条件により、次の上限が認められます。

条件 接地抵抗値の上限
上記の遮断条件による緩和を適用しない基本 150/Ig Ω
所定の装置で、1秒を超え2秒以内に遮断 300/Ig Ω
所定の装置で、1秒以内に遮断 600/Ig Ω

最初は、B種を「変圧器の低圧側中性点など」「地絡電流に応じて抵抗値を決める接地」と整理しましょう。

C種とD種|低圧機器の使用電圧300Vで分ける

低圧の機械器具の金属製外箱等では、基本的に使用電圧が300V以下ならD種、300Vを超えるならC種です。

機械器具の使用電圧 基本の接地
100V D種
200V D種
300Vちょうど D種
400V(低圧) C種

省略条件などを適用する前の基本例です。

300Vちょうどは「300V以下」に含まれます。また、200VだからC種になるわけではありません。

C種は10Ω以下、D種は100Ω以下を基本として覚えます。

低圧機器の外箱の基本:300V以下はD種・100Ω以下。300V超はC種・10Ω以下。

C・D種の500Ωへの緩和|接地そのものは必要

低圧電路に地絡が生じた場合、0.5秒以内にその電路を自動遮断する装置を施設するときは、C種・D種とも接地抵抗値を500Ω以下とすることが認められます。

種類 基本 所定の0.5秒以内の地絡遮断装置がある場合
C種 10Ω以下 500Ω以下
D種 100Ω以下 500Ω以下

これは接地抵抗値の上限を緩和する規定です。「500Ω以下でよい」と「接地しなくてよい」は別です。

また、過電流を遮断するだけのブレーカーがあることと、所定の時間内に地絡を遮断できることも区別してください。

接地を省略できる代表的な条件

機械器具の金属製外箱等への接地には、条件によって省略が認められる場合があります。ここでは、学習で整理したい代表例を取り上げます。

交流の対地電圧150V以下で、乾燥した場所に施設する

交流の対地電圧が150V以下、または直流の使用電圧が300V以下の機械器具を、乾燥した場所に施設する場合です。

交流では、「対地電圧150V以下」と「乾燥した場所」の両方を読み取ります。「150V以下なら場所に関係なく省略できる」とは覚えません。

電気用品安全法の適用を受ける二重絶縁構造の機械器具

電気用品安全法の適用を受ける二重絶縁構造の機械器具を施設する場合も、省略条件の1つです。

外装が樹脂製であることだけを理由に、二重絶縁と判断しないようにしましょう。

所定の漏電遮断器があり、水気のある場所以外に施設する

水気のある場所以外に施設する低圧用の機械器具について、供給電路に次の条件を満たす漏電遮断器を施設する場合があります。

  • 電気用品安全法の適用を受ける。
  • 電流動作型で、定格感度電流が15mA以下。
  • 動作時間が0.1秒以下。

漏電遮断器が付いているだけでは、省略条件を満たしたことになりません。設置場所と遮断器の仕様を合わせて確認します。

省略規定は、対象となる機械器具と条件を限定して読む。

ここで説明したのは第29条に関係する代表例で、省略条件のすべてではありません。小規模燃料電池発電設備など、同じ扱いにできない対象もあります。電線管などへの接地は、各工事方法の規定を別に確認します。

使用電圧と対地電圧を混同しない

ここまでに出てきた300Vと150Vは、見ている電圧が違います。

判断したい内容 注目する電圧
低圧機器の外箱をC種・D種のどちらとするか 機械器具の使用電圧300Vの区分
乾燥した場所での交流機器の省略条件 交流の対地電圧150V以下か

例えば、一般的な単相3線式100/200Vの電路では、外線間の電圧が200Vでも、各外線と大地の間の電圧は通常100Vです。

ただし、「200Vなら対地電圧は必ず100V」とは限りません。電源方式を確認せず、使用電圧から対地電圧を決めつけないことが大切です。

抵抗値の緩和と、接地の省略を並べて覚える

内容 条件の要点 認められること
C・D種の抵抗値の緩和 地絡時に0.5秒以内に電路を自動遮断する所定の装置 接地抵抗値を500Ω以下とできる
第29条の省略条件の一例 水気のある場所以外などの条件と、15mA以下・0.1秒以下の所定の漏電遮断器 対象機器の外箱等の接地を省略できる場合がある

数字を覚えるときは、「0.5秒・500Ω」「15mA・0.1秒・省略条件」を、何についての条件なのかと一緒に書きましょう。

学科問題を読む順序

  1. 接地する対象:外箱か、変圧器の中性点か、電線管か。
  2. 基本の区分:使用電圧などから、接地の種類を確認する。
  3. 抵抗値:基本の上限と、緩和条件を確認する。
  4. 省略条件:場所・対地電圧・構造・保護装置の条件を確認する。
  5. 選択肢:「以下」「超える」、単位、条件の抜けを確認する。

迷った問題は、数字だけでなく、判断を変えた条件に線を引いて復習しましょう。「乾燥した場所」「対地電圧」「水気のある場所以外」などの言葉が手掛かりになります。

参考書で条件を整理する|紙と電子書籍を選ぶ

接地工事の問題では、基準値だけでなく、条件を読み取る練習も必要です。参考書の表と過去問を照らし合わせ、間違えた理由を書き残しておきましょう。

書き込みながら整理したい方は紙、スマホやタブレットでも読みたい方は電子書籍など、自分の復習方法に合わせて選べます。同じ参考書の別形式なので、まずは使いやすい方を検討してください。

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まとめ

  • A種:高圧・特別高圧機器の外箱等が代表例。基本は10Ω以下。
  • B種:変圧器の低圧側中性点など。基本は150/Ig Ω以下。
  • C種:使用電圧300V超の低圧機器の外箱等。基本は10Ω以下。
  • D種:使用電圧300V以下の低圧機器の外箱等。基本は100Ω以下。
  • 500Ωへの緩和と接地省略は別の規定。
  • 使用電圧・対地電圧・設置場所を分けて確認する。

接地の問題は、「種類と数字」だけでなく「どの対象に、どの条件で適用するか」を読むことが大切です。基本の表を覚えたら、条件の違いを過去問で確認していきましょう。

参考資料

主に電気設備の技術基準の解釈第17条・第24条・第29条に関係する基礎事項を整理しています。例外・特例を含む詳細は、最新の原文で確認してください。

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